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ヘルシンキ観光 ③ アアルト自邸見学 [旅行メモ(ヘルシンキ)]

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アルヴァ・アアルト (1898-1976)
フィンランドを代表する建築家兼デザイナー。
自然を強くイメージさせる美しいデザインと、
人間が使いやすい機能性を兼ね備えた設計が高く評価されている。
ヘルシンキ工科大(現アアルト大学)卒。
ヘルシンキ市内をはじめ、トゥルクやロヴァニエミなど、
フィンランド各都市に彼の作品が点在している。

1936年に完成し、アアルトが晩年まで過ごした自宅を見学に行きました。

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トラム4番の Laajalahden aukio 駅(ヘルシンキ中央駅から20分くらい)で降りて、
徒歩10分弱ですが、
自宅であっただけに、ほとんど何の目印もない住宅地にあるので、Googleマップは必需品。

入場料、大人€18(現金・クレジットカードOK)
見学時間は、火曜~土曜:13:00・14:00・15:00・16:00 (日・月:休)
時期によっては16:00の回はなかったりするので、注意が必要です。
上記の決まった時間にしか入場できないので、
たとえば13:10 に行っても14:00まで待たなくてはなりません。
私は15:00 の回に参加しました。
所要時間は約1時間。
英語のガイドツアーですが、最後に10分程度、自由に見学できる時間もあります。
靴のまま入場しますが、靴にはビニールのカバー
(よく刑事もののTVドラマで鑑識が付けているような)を付けます。
階段や段差があるので、ベビーカーは入れません。(私が行ったとき、それでモメてました^^;)

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左側が1階、右側が2階です。
『るるぶ』に載っていた見取図ですが、行ってみたら、若干違っていました。
この図で『書斎』となっているところは、大きなデスクがいくつかあり、
書斎というよりワークスペースみたいで、まずここでアアルトについての説明があります。
1組(2人)を除いてみんな日本人だったので、ゆっくりとしゃべって下さったのでしょう、
英語でもなんとなく話はわかりました。

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そのワークスペースから、段差で区切られた中二階のような『倉庫』へ。

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『倉庫』となっていますが、こちらのほうが書斎っぽかったです。
右手に木の階段がありますが・・・

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一見、ナゾの階段。
左手のドア?に通じているみたいですが、それは2階のテラスに直結していて、
アアルトの気分転換脱出用だったとか(笑)

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中庭に面したリビング・ルーム。
木のぬくもりが感じられて、やさしく入る自然光とともに、居心地の良さそうな空間を演出しています。

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アアルトの妻、アイノが好きだったというゼブラ柄のタンクチェア(アームチェア400)。
日本で買うと¥658,000くらい (@_@)
ピアノの上の写真がアイノです。

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ダイニング・ルーム。
奥にある戸棚の引き出しは、
向こう側(キッチン側)からも使えるようになっていて、こういう工夫が機能的ですね。

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ダイニングテーブルの上のペンダント照明はアアルトのデザイン。
椅子はアアルト夫妻が新婚旅行でイタリアに行ったさいに購入したもの。
窓には日本の簾(すだれ)みたいなものがかかっています。

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なんだか懐かしい感じのキッチン。
対面式とかでなく、こういう隔離されているキッチンは、
来客のとき、舞台裏を見られなくていいのよね。

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階段で2階に上がると、正面にあるホール。
私はここが一番好き~。
ゆっくりと本でも読みたい、明るく、落ち着いた雰囲気。
壁の棚も素敵。棚のサイド部分に使われている木材を曲げる技法は、
アルテック(アアルト創業の家具ブランド)独特のものだそうです。

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反対側には暖炉が。

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見取図でいう 『子供部屋①』
窓辺の大きな鏡といい、女性のお部屋という感じ。
この窓辺のテーブルのようなスペース、使いやすそう。

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『子供部屋②』
こちらも女性の部屋の雰囲気。
ネイビーのベッドと黄色のカーテンの配色がいいな。

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夫妻の寝室。
シンプル過ぎるのと、ベッド足元のラックのせいか、
『ホテルの部屋みたいだな~』と思ってしまいました。

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左手奥のドアはウォークイン・クロゼット。
ああ、憧れのウォークイン・クロゼット~(笑)
欲を言えば、もっと収納が欲しいなぁ・・・理想は、『SEX AND THE CITY』 で、
ビッグがキャリーのために造ったヤツ。

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客間のひとつ。
客間はひとつしか見学できなかったと思います。

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2階のバスルーム。
見取図にバスルームがないのが気になっていたけど、実際にはちゃんとありました。
ちょっと面白い形のシンク。顔は洗い難そうな気が・・・。

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天井の丸いの、これは照明じゃなくて、
屋根に向かって穴が開いていて、自然光が入るんです。
この家は、窓を大きくとったり、こうして自然光がいっぱい入るように設計されているんですね。

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あっさりし過ぎのトイレ(笑)

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2階のホールからテラスに出られます。
少々荒れた感じになっているのがもったいないなー。

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見学が終わって、庭からアアルト邸を見てみました。
漆喰(しっくい)と木という、異素材を組み合わせたシックな外観です。

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在りし日には、こんな空間で設計を行っていたのでしょうね。

アアルト自邸、1時間の見学が終了しました。
私の妹は建築関係の仕事をしているので、彼女ならもっと発見があったかも知れませんが、
(彼女も数年前にここを訪れているはずなので、今度感想を聞いてみよう)
まったくのド素人の私からしたら、
『なんか居心地良さそう~』くらいの感想しかありませんでした(^^;)
それにしても、昭和11年にこれを建てたとは、すごいモダンですよね。

この近くに、アアルトのアトリエもあります。
同じく見学が出来るので、建築やデザインに興味がある方は、
アトリエと自邸、セットで訪れてみて下さい。

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コメント 9

ma2ma2

トイレは日本のトイレが世界で一番って感じですね!
by ma2ma2 (2017-11-16 07:09) 

YAP

最後の写真で、この人の時代にはまだドラフターもなかったのかと思いました。
他の部屋の写真とかだと、今とそう変わらないように見えるのに。
by YAP (2017-11-16 08:30) 

sheri

家具のデザインが北欧っぽいですね♫
自然光は北欧の住まいにはたくさん取り込みたかったものなんでしょうね、と思いました。
by sheri (2017-11-16 21:51) 

aloha

@ミックさま
nice!ありがとうございました。

ryo1216さま
nice!ありがとうございました。

鉄腕原子さま
nice!ありがとうございました。

tochiさま
nice!ありがとうございました。

ma2ma2さま
私もそう思います。
トイレとお風呂は日本が一番だなぁ、としみじみ(笑)

YAPさま
ドラフターというのがわからなかったので検索しました。
ざっくり言うと製図台なんですね?
ここは自宅なので、アトリエのほうにはあったかも知れませんが、
もしかしたら、窓からの光を遮りたくなくて、
平面のデスクにしたのかも知れませんね。

りんこうさま
nice!ありがとうございました。

宝くじ解説☆連載中☆さま
nice!ありがとうございました。

Kazushiさま
nice!ありがとうございました。

cookieさま
nice!ありがとうございました。

sheriさま
なるほど!冬が長い北欧では、太陽の光は貴重ですものね。
自然光にこだわった設計がアアルトらしいと聞いていましたが、
北欧ならではの理由もあったのですね。

soramoyouさま
nice!ありがとうございました。

SWEETさま
nice!ありがとうございました。

マルコメさま
nice!ありがとうございました。

ネオ・アッキーさま
nice!ありがとうございました。
by aloha (2017-11-17 09:29) 

ふにゃいの

階段の上り下りが結構大変そうというか
こどもにとっては楽しそうな。
柔らかい色の木がいっぱいな感じが
いいですね。

by ふにゃいの (2017-11-18 15:29) 

kana

私は仕事柄、トイレが気になる(笑)
チェーンのようなものが見えますが、
飾り?それともタンク式トイレのチェーン?
私もウィークインクローゼットが欲しいです

by kana (2017-11-18 18:38) 

pooh

おはようございます(^_^)
素敵な邸宅ですね。色々とこだわってあるかと思いきや
すっきりとしたトイレ。バスルームのシンクはデザインが
好きです。平日に毎日見学できるということは、今は誰も
お住まいではないのでしょうか(*^_^*)
by pooh (2017-11-19 07:37) 

kuwachan

え、昭和11年ですか?
現在と言われても納得するひとが多いのでは。
白木が北欧っぽいですね。
by kuwachan (2017-11-19 21:35) 

aloha

caverunaさま
nice!ありがとうございました。

いっぷくさま
nice!ありがとうございました。

yuppieさま
nice!ありがとうございました。

ふにゃいのさま
楽しめるような年齢の子供ではなかったと思うので、
この段差の多さは、ちょっと・・・という感じですね(^^;)
木の感じは良いですよね。日本の建物もそうですが、
木を使っていると柔らかい雰囲気ですよね。

kanaさま
チェーンはたぶん、タンク式トイレのチェーンだと思います。
ウォークイン・クロゼット、欲しいですよね~。
日本でいうと納戸でしょうか?
なんでも放り込んでおけて、目につかないスペース、いいな~。

ちょろっとぶぅさま
nice!ありがとうございました。

knackeさま
nice!ありがとうございました。

poohさま
こんばんは!
こちらは今はアアルト財団が管理していて、誰も住んではいません。
北欧はすっきりとしたデザインが多いですよね。
日本人の好みにも合うと思います。
シンクのデザイン、デザインとしては素敵なんですが、
けっこう低い位置にあるので、手を洗うにはいいけど、
顔は洗い難そう~って、思いました(^^;)

yamさま
nice!ありがとうございました。

スイカが好きさま
nice!ありがとうございました。

kuwachanさま
この建物が完成したのは昭和11年です。
生前はアアルト自身が、没後はアアルト財団が手を入れているとは思いますが、
それほど大きく変えてはないと思うので、当時はすごくモダンだったと思います。
今でも十分素敵なお家ですよね。
by aloha (2017-11-20 00:29) 

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